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製薬会社MR向け講演会/「クリニックホームページ」の裏表

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Aクリニック

まずこのAクリニックさん。このホームページは、ブログで作られています。ブログというのは何かというと、日記用に特化した構造のサイトのことです。
なぜこのホームページをブログで作ったかというと、この当時ブログが流行っていて、 Googleもブログを重視していたからなんです。
Googleも流行を追いかけているところがあって、この当時はブログLOVEだったんです。
ブログは更新すると自動的にPINGという信号を送って、更新したことを広く知らせるので利便性がある(=利用者に親切な媒体)と考えられていたからなんです。
だけど、ブログの次にFacebookというのが出てきて、Googleはこっちに心移りしちゃったんですね。ブログはあまり重視されなくなってしまいました。
そんなもんなんですよ。Googleは浮気性なので、多分FacebookもWordpressも、もうすぐ見捨てられると思います。
技術は絶えず進化するので、こちらも対応が必要なんです。少しでも止まっていたら、すぐに置いて行かれます。

それでも、更新回数が多ければブログでも上位に上がると思うんです。現状どうなっているかというと、

○○町　呼吸器科　42位

という順位になっていますが、はっきり言って10位以内に入っていなければ、患者さんから見るとホームページがないのと一緒なんですよ。
ドメインも、 OCNのブログドメインになっているので、どんなにホームページ運用を頑張ってもこの他社ドメインの価値が高まるだけなんですよね。面白くないと思います。
ドメインは、クリニックの資産として、それ自体の価値を高め続けるべきなんです。そこの戦略性にも欠けています。

Bクリニック

Bクリニックさんのほうは、「○○市　内科」で検索しても、
「○○市　小児科」で検索しても、 100位以内に表示されません。なおかつ独自ドメインじゃない。
トップページを見てみると、診療科名を書いていないし、電話番号も住所も書いてありません。読者にしてみれば、「これでどうしろっていうんですかね？？」っていう話ですよ。
それで診療案内のページに行って、地図ページに行きたいと思っても、前のページに帰れないわけです。帰りたいのに帰れない。
ページ遷移ができないわけですが、これはやっぱり見る人にとっては不快なので、とっても良くないことです。

C泌尿器科

このホームページは、独自ドメインになっています。検索してみると、「○○市　泌尿器科」で4位になっています。これは評価ができることですよね。
だけどトップページにアクセスしてみると、いきなりタイトルのクリニック名がはみ出しています。
これは多分、ドクターが自分で作られたページだと思うんですね。ドクターはみなさん頭がいいですし、学会発表でPowerPoint資料なんかも作りますから、「ホームページくらい自分で作れる」と思われても全然不思議ではありません。
だけどPowerPointとホームページとはやっぱり違うんで、プロに頼まないと効果的なホームページを作るのは無理ですよ。どんなにがんばっても、どこかに抜けが出てくるんです。

ホームページを見るときに何を考えなければならないかというと、それは実は1つだけで、同じ地域にある同診療科のクリニックと比較して勝っているかどうかだけなんです。勝たなければならない要素はいくつもあるんですけどね。
患者さんは必ずかかる前に、同じ地域にある3つか4つのクリニックホームページを比較します。命を預けに行くわけですから、まさに必死になって見てるんです。その時にライバルクリニックのホームページと比べて位負けしてるようでは、当然ながら不利なんです。
ドクターは自分のホームページしか見ていませんから、「このホームページで良いだろう」と思っているかもしれませんが、患者さんはそうじゃないんです。他のクリニックのホームページに負けているのであれば、患者さんは他のクリニックに取られてしまうと考えるべきでしょう。
それからこのクリニックの場合は、写真に人が全然写っていないので、とても寒々しい感じがしますよね。院内写真に人間が入っていないと温かみが感じられません。